蛇口をひねれば水が出てくるのが当たり前となっている現代日本ですが、その水道周りに支障が生じ、工事が必要になった場合には一時的に断水が必要になることも少なくありません。やむを得ないことなので仕方ありませんが、それでも断水は非常に不便です。また病院や高齢者施設などは、それが利用者の身体状態に影響をもたらす可能性もあります。そこで知っておきたいのが不断水工法と呼ばれる工法です。

この不断水工法は、文字通り、断水させることなく、通水状態のままで分岐設置やバルブ設置などの工事を行うことができる工法のことです。不断水工法のメリットですが、まずはやはり断水が発生しないと言うことが挙げられます。そのため日常生活や医療施設などにおいて、断水の影響への心配が不要です。また断水が開始されるまでの汲み置き水の準備や管理、給水車の手配の不要と言うのも大きなメリットです。

更に断水を事前に告知する必要も、不断水工法であればありません。それから断水を伴う工事の場合、その後に出てくる水には錆が混じっている可能性もあります。いわゆる赤水と呼ばれる状態で、これが解消されるまでにも少々の時間を要します。ですが不断水工事であれば、そもそも断水が発生しないので赤水も発生しません。

工事終了後の管内の清掃も不要であり、このように従来の工法と比較すると様々なメリットがあることから、近年では、不断水工法は非常に需要が高い工事とされています。