不断水工法とは、その名前の通り、断水をせずに行う水道工事の手法のことです。水道を切断すると日常生活や経済活動に大きな影響が出ると想定される場合に利用されます。水道管と同じく、下水道工事にも使われる手法です。住民からの苦情を防ぐことや工場などの操業停止を避けるため、都市部の水道管工事では、不断水工法が一般的となり、断水が必要な工事を行うことがまれになりました。

普段の暮らしで、断水が必要な水道工事が、かつてに比べると非常に減ってきていることを感じないでしょうか。従来工法では、数時間の断水が避けられなかった状況でも、不断水後方の場合は、断水をせずに、工事が完了させることができます。断水が発生しないため、断水時に水が汚れてしまい衛生上の問題が発生することも避けられることができます。従来工法で断水が発生した場合は、清掃や赤水を出し切る作業などが必要になっていましたが、不断水工法が普及した結果、その手間からも解放されることになりました。

本管から給配水のため枝管の取出しを行う分岐工法や、切断した管の切断部に仕切弁やプラグを挿入するインサーティング工法など様々な手法が開発されています。現在では非常に一般化したため、様々なサイズの配管で工事を実施することができます。家庭用の水道工事でも工事費は高くなりますが、不断水工法の利用は可能になっています。知らないこところで私たちの生活を支えてくれているのが不断水工法なのです。